美容室のFC独立支援|加盟者が物件を取れない本当の理由

int23080803.jpg

スタッフの独立を支援したい。制度も整えた。それでも、なかなか出店に至らない。


原因の多くは、本人のやる気でも計画の甘さでもありません。物件を取るための資金と、審査のスピードです。


渋谷発の「EIGHT hair salon」を全国・海外へ広げるEIGHT Groupの事例から、独立支援する側の課題を整理します。

この記事でわかること

  • 独立希望者が出店に踏み切れない、資金の構造
  • 融資を待つと物件を奪われる仕組み
  • 初期費用を「ランニングコスト化」するという発想
  • 独立支援制度をつくる側が用意しておくべきもの

制度をつくっても、独立が進まない理由

EIGHT Groupは2012年11月に渋谷区宇田川町で1号店をオープンし、現在はトータルビューティー事業を全国各地と海外で展開しています。

直営店の拡大にともない、スタッフの独立支援としてフランチャイズ制度を導入しました。

本人にやる気があっても越えられない壁

ところが独立希望者は、共通の課題に直面します。

物件取得に必要な高額な一括費用と、その後のランニングコストの両方を同時に用意しなければならない。

独立時に一括で必要になるもの

  • 保証金:好条件の区画ほど月額の何か月ぶんも預託が必要
  • 内装工事費:坪単価の上昇が続いている
  • 設備・家具:シャンプー台・セット面・什器一式
  • 当面の運転資金:オープン後しばらくの人件費と仕入れ

スタイリストとしての実力があっても、この金額を自己資金で用意できる人は多くありません。結果として、独立の話が資金の段階で止まってしまうのです。

融資を待っている間に、物件は決まる

EIGHT Groupが実際に経験したのが、銀行融資の審査に時間がかかり、競合に物件を奪われるという事態でした。

なぜ間に合わないのか

  1. 候補の物件が出る
  2. 事業計画を作り、金融機関に申請する
  3. 審査に1〜2か月かかる
  4. その間に、他の申込者で契約が決まってしまう

とくにFCでの独立は、「どのエリアに出すか」がブランド戦略と結びついているため、代替の効かない物件を狙うことになりがちです。

一件逃すと、次の候補が出るまで数か月待つことになります。その間に独立希望者のモチベーションも下がってしまう。スピードの問題が、そのまま制度の停滞につながります。

決め手になった2つの要素

そこで導入したのが「店舗まるごとリース」でした。選んだ理由は次の2点です。

  • 審査期間が短いこと:物件が動く速さについていける
  • 美容サロン運営に関する知見があること:業態を理解したうえで判断してもらえる

不動産の審査は、業態への理解がないと保守的になりがちです。美容室の収益構造を知っている相手かどうかは、条件面にも影響します。

「スタッフの独立を支援したいが、物件と資金がネック」というご相談も承っています。
本部側・独立者側どちらの立場からでもご相談いただけます。

▶ 物件・出店のご相談はこちら

一括費用を「ランニングコスト」に変える

森代表が挙げている効果は明快です。

通常であれば、保証金・内装費用・設備・家具といったまとまった資金が手元から無くなってしまう。

ところが店舗まるごとリースを使うと、これらをすべてランニングコスト化できるため、現金や銀行の借入枠を温存できます。

温存した資金を、どこに回すか

  • 人件費:オープン直後からスタッフを確保できる
  • 広告費:新規集客に投資できる
  • 結果として、資金繰りに追われず売上の安定化に集中できる

独立直後にいちばん効くのは、実はこの部分です。物件と内装に資金を使い切ってしまうと、集客に投資できないまま数か月が過ぎてしまいます。

借入枠を残す意味

もうひとつ見落とされやすいのが、銀行の借入枠を使い切らないという点です。

出店のたびに枠を消費すると、数店舗で上限に達します。独立支援を継続的な制度として回すなら、1件あたりの枠の消費を抑える設計が欠かせません。

独立支援制度をつくる側が、用意しておくべきもの

制度そのもの以上に、実務面での準備が結果を左右します。

制度を機能させるための4点

  1. 物件情報が入ってくる経路:出たときに真っ先に知らせてもらえるか
  2. 短期間で資金の目処が立つ手段:融資以外の選択肢を持っておく
  3. 出店エリアの優先順位:どこに出すかを先に決めておく
  4. 契約名義と与信の設計:本部が持つのか、独立者が持つのか

とくに④は制度設計の根幹です。本部が契約者になれば与信の問題は解決しますが、独立者の自由度は下がります。逆に独立者名義にすれば自立性は高まりますが、物件を取れる範囲は狭まります。どちらを取るかを最初に決めておくと、案件ごとに迷わずに済みます。

この事例から持ち帰れること

  • 独立支援が進まない原因は、本人のやる気ではなく一括費用と審査スピード
  • 融資を前提にすると、審査期間中に物件を奪われる
  • 保証金・内装費・設備をランニングコスト化すると、現金と借入枠が残る
  • 温存した資金を人件費と広告費に回せると、開業直後が安定する
  • 制度設計では契約名義と与信をどちらが持つかを先に決めておく

よくある質問

Q. スタッフの独立を支援したいのですが、物件はどう用意すればいいですか?

A. 独立者名義では与信が足りず、条件の良い区画に申し込めないことがあります。事業者が契約者となるサブリース型を使うと、申し込める物件の範囲が広がります。本部・独立者のどちらが名義を持つかは、制度の方針に合わせて設計してください。

Q. FC加盟者の初期費用を軽くする方法はありますか?

A. 保証金・内装費・設備をリースに切り替えることで、一括費用を月額のランニングコストに変えられます。現金と銀行の借入枠が残るため、加盟者が集客や採用に投資できる状態でスタートできます。

あわせて読みたい

物件をお探しの方へ

サロン不動産ネットでは、独立支援制度をお持ちの企業さまからのご相談も承っています。

「このエリアで、この規模を、年に何店舗」といったご計画をお聞かせいただければ、条件に合う物件が出たタイミングで随時ご連絡します。

▶ 物件・出店のご相談はこちら(お問い合わせフォーム)

▶ まずは会員登録して物件情報を受け取る

本記事は、BGパートナーズのオウンドメディア「サロンまるごとサポート」に掲載されたインタビューをもとに、物件取得の観点から編集部が再構成したものです。ご本人の言葉によるインタビュー全文は、下記の元記事でお読みいただけます。
インタビュー全文:株式会社EIGHT's 代表取締役社長 森陽介氏(サロンまるごとサポート)

相談無料!秘密厳守!掲載料無料!

まずはお気軽にお問合せください

お電話でのご依頼・お問合せ: 0120-977-303
受付時間: 9:30~18:30(土日祝祭日を除く)

Menu