のれん分けで独立するときの物件と契約|1か月で開業した事例

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のれん分けによる独立は、ゼロからの開業とは進み方が違います。


ブランドも顧客も、ある程度引き継いだ状態からスタートできる。ただし、物件の契約と資金は、あくまで独立する本人の話になります。


9年勤めた店舗から独立し、CLAIR Hair&Spaを開業した岩本氏の事例から、のれん分け独立の進め方を整理します。

この記事でわかること

  • 「店長を続けるか、独立するか」の分かれ道
  • のれん分け独立で、資金がネックになる理由
  • 話が出てから1か月で開業できた背景
  • 独立後もサポートを受け続けるという形

店長を続けるか、独立するか

岩本氏は、9年間働いた店舗で店長を務めていました。

独立志向はある。けれど、店長として続けるという道もある。多くの美容師が一度は立ち止まる分岐点です。

独立を選びにくくする、いちばんの理由

この分岐で独立を選びにくくしているのは、たいてい資金の問題です。

  • 保証金・仲介手数料などの契約時費用
  • 内装工事費
  • 設備・機器の購入費
  • オープンまでの運転資金

一からの開業となると、これらを自分で用意しなければなりません。技術と顧客はあるのに、資金だけが足りない。この状態で足踏みするケースは少なくありません。

「のれん分け」という第三の選択肢

岩本氏の場合、FC本部の代表から「店舗まるごとリース」を使ったのれん分けという提案がありました。

完全に独立して一から立ち上げるのでもなく、店長として残るのでもない。ブランドを引き継いだうえで、経営者になるという形です。

のれん分けで引き継げるもの・引き継げないもの

引き継げること
ブランド、運営ノウハウ、仕入れの条件、既存顧客との関係、本部からの継続的なサポート。

引き継げないこと
物件の賃貸借契約と、その与信。契約者が変わる以上、審査は新たに受ける必要があります。

ここが、のれん分け独立で見落とされやすいポイントです。ブランドは引き継げても、物件を借りる力は引き継げません。

話が出てから1か月かからずに独立

岩本氏のケースは、話が出てから1か月もかからずに独立に至っています。

のれん分けの独立でこのスピードが出せた理由は、大きく2つです。

① 事業計画の中身が、すでに固まっていた

9年勤めた店舗の店長として、売上構造も客層も原価も把握している状態でした。ゼロから事業計画を組み立てる時間が要らないのは、のれん分けの大きな利点です。

② 資金の目処が先に立っていた

「店舗まるごとリース」を前提にすることで、初期費用の見通しが早い段階で立ちました。

融資の審査結果を待たずに動けたことが、期間短縮に直結しています。

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独立後も、サポートが続くという形

岩本氏が評価しているのは、独立と同時にサポートが切れなかったことです。

通常の独立では、辞めた瞬間から全部を自分で背負うことになります。のれん分けの場合は、本部との関係が続くため、経営面で相談できる相手がいる状態を保てます。

店舗のコンセプトは、自分でつくれる

CLAIR Hair&Spaは、カット・ヘアケア・スパを中心に、エステやマッサージまで展開しています。

完全個室の広い空間で「癒し」を提供するというコンセプト。客層は男女ほぼ半々です。

ブランドを引き継ぎながらも、店舗としての方向性は自分で設計できる。この自由度があるかどうかは、のれん分けの条件を見るときの重要なポイントです。

個室主体の店舗は、物件条件が変わる

  • 個室を取るぶん、同じ席数でも必要な坪数が増える
  • 間仕切りを立てるため、柱や梁の位置が効いてくる
  • スパを行うなら、給排水の位置と本数の確認が必須
  • 換気経路も、個室ごとに確保する必要がある

「席数×坪数」の一般的な目安では足りなくなるため、内見の段階で図面を見ながら区割りを検討することをおすすめします。

この事例から持ち帰れること

  • のれん分けでも、物件の契約と与信は引き継げない
  • 事業計画がすでに固まっているぶん、準備期間は大幅に短縮できる
  • 資金の目処が先に立つと、融資の審査待ちが不要になる
  • 独立後もサポートが続く形は、経営が初めての方に向いている
  • 個室主体の店舗は、席数あたりの必要坪数が大きくなる

よくある質問

Q. のれん分けで独立する場合、物件は本部が用意してくれますか?

A. 本部によって異なります。物件を紹介してもらえる場合でも、賃貸借契約の名義と与信は独立する本人になるのが一般的です。契約条件を事前に確認しておくことをおすすめします。

Q. 独立にあたって、自己資金はどのくらい必要ですか?

A. 物件の規模と内装の仕様によって大きく変わります。保証金や内装費をリースに切り替えれば、必要な自己資金を抑えられる場合があります。まずは希望の物件条件を決めたうえで、概算を出すのが確実です。

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本記事は、BGパートナーズのオウンドメディア「サロンまるごとサポート」に掲載されたインタビューをもとに、物件取得の観点から編集部が再構成したものです。ご本人の言葉によるインタビュー全文は、下記の元記事でお読みいただけます。
インタビュー全文:CLAIR Hair&Spa オーナー 岩本芳氏(サロンまるごとサポート)

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